診療内容 ~子宮頸がん~
子宮がんには「子宮頸がん」と「子宮体がん」の2つがあります。
子宮頸がんは最近20歳代での発症が増えています。子宮頸がんの発症はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関与していることがわかっています。子宮頸がんは初期には目立った症状はありませんが、進行してくると出血が続き、量も増えてきます。
一方、「子宮体がん」は子宮の奥(体部)にできるがんで、40歳代以上の女性がかかりやすく、閉経後の出血には注意が必要です。
子宮頸がんの原因
子宮頸がんの原因は、ほとんどの女性がかかるありふれたウイルス(HPV)とされています。つまりHPV感染自体はごく自然なことです。HPVに感染してもほとんどは一過性で自然に消滅します。
150種類以上のHPVのタイプの中でも、15種ほどが高リスク型とよばれています。高リスク型HPV(特に16型、18型)の感染が長期間持続した時、子宮頸がんになる可能性がでてきます。一方、子宮頸がんを引き起こすことのない低リスク型HPVは、性器のイボ(尖圭コンジローマ)などの原因となります。
HPVに感染してから、子宮頸がん発病まで平均10年とされています。
通常はHPVに感染しても、自身の免疫力でHPVは排除されます。感染が長期化すると、細胞は変化していき「異形成」という状態になりますが、この場合でも多くは正常な細胞にもどります。
しかし異形成が続いて細胞の変化が強くなると、その一部でがんに進行していくことになります。高リスク型HPVに感染してがんになる人は、1000人に1人か2人です。
子宮頸がんは定期的な検査で、がんになる前の段階で発見することができます。前がん状態で発見できれば、予防できます。
がんになる前に発見。これが最善の予防策です。