更年期障害、骨粗しょう症、子宮検診など女性の悩みを経験豊富な婦人科専門医がしっかり解決

診療内容 ~更年期障害~

世界一長寿となった日本人女性。
平均寿命も86歳を超えてきました。これからは、この長い人生をいかに自分らしく健康に過ごすための知恵が求められています。
つまり閉経後の30年以上の時間(セカンドライフ)をいかにうまく過ごすかが大きな課題となってきます。

世界一長寿

閉経をはさんだ10年間は更年期とよばれ、セカンドライフへの通過点であり、女性はさまざまなからだの変化を感じる時期です。
すべての女性に等しく訪れる更年期。でも、誰もが同じ症状ではありません。

あなたが更年期とうまくつき合い、ひいては自分らしいセカンドライフを過ごすために、さまざまな形で訪れる更年期について正しく知りましょう。

女性のからだはエストロゲンと共に変化します

女性のからだはエストロゲンと共に変化します。
女性のからだは、一生を通じて女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲストーゲン)の影響を受けています。特にエストロゲンは、女性のライフステージによって分泌量が大きく変化します。

エストロゲンの分泌量は、更年期になれば分泌量が減り、50歳前後で閉経を迎えるとともに急激に低下します。

エストロゲンの減少によっておこる症状

閉経をはさんだ更年期におこる心身のさまざまな不調が「更年期障害」で、主にエストロゲンの欠乏によるものです。

過ごし方が重要

また、老年期にかけてエストロゲンの欠乏が続くと、高脂血症(脂質異常症)や動脈硬化などの生活習慣病、骨粗しょう症や認知症など、その後の老年期の健康を脅かす疾患のリスクが高まるといわれています。

そういった意味でも更年期は心身ともに大きな曲がり角であり、この時期の過ごし方がとても大きなものとなります。

更年期障害、症状や感じ方は人それぞれ

エストロゲンの分泌が低下しはじめる更年期、女性が最初に感じることは、月経(生理)の変化です。今までと比べて月経周期が短くなったり、月経日数や月経量が減ったり、また2、3か月に一度になるなど「からだの変化」を感じます。またエストロゲンは生殖機能以外にも心血管系、自律神経系、脳機能、皮膚機能、脂質代謝、骨代謝など女性のからだのさまざまな器官に作用しています。

エストロゲンが欠乏するとこれらの器官が今までどおり機能できなくなり、これによりさまざまな不調を感じることになります。
しかし、これらの不調は環境や心理状態にも関係するため、感じ方や症状の種類、症状を感じる年齢などは女性ひとりひとり違います。

からだの変化

からだのサインに耳を澄ませて自分に起きていることを知る、そしてそれが更年期によくみられる症状であるとわかるだけで、不安や不調が和らぐこともあります。
だからこそ、更年期以降に起こりやすいさまざまな「からだの変化」を知っておくことが大切なのです。
更年期を迎えたら、健康的な生活を意識し、日々の習慣を見直しましょう。

生活習慣病や骨粗しょう症が気になり始める更年期からは、コレステロールや塩分を控え、ビタミン、ミネラル、カルシウムの豊富な食生活を心がけましょう。
ウォーキングやストレッチなどを習慣づけましょう。血行が良くなり肩こりや腰痛などに効果があり、他にも不眠やストレス解消にも役立ちます。また運動は血圧やコレステロールを下げる効果もあります。

更年期障害の治療法は

HRT(ホルモン補充療法)

低下したエストロゲンを補う治療法です。エストロゲン欠乏によるのぼせ、ほてり、発汗、性交痛などの症状はもとより、気分の変調や関節痛など更年期以降のさまざまな症状を改善します。

漢方薬

からだのバランスを整え、こころとからだを健康にうることを目的とした治療法で、更年期障害の症状にも効果があります。あなたにあった薬を選ぶためにも、自己判断ではなく医師に相談しましょう。

抗うつ剤・安定剤

抑うつ気分は多くの人が更年期に経験する症状ですが、気分の落ち込み、不安感や焦燥感が強い場合は、安定剤やうつ剤などの向精神薬も有効です。

HRTとは

HRTとは、更年期を迎え、女性のからだの中で分泌が低下し、欠乏してゆくエストロゲンを薬で補う治療法です。
HRTはエストロゲンの欠乏により引き起こされた症状を、エストロゲンそのものを補うことにより軽減させる治療法です。
女性のからだのさまざまな器官に作用しているエストロゲンを維持することは、更年期における不定愁訴を軽減させるばかりではなく、老年期に顕在化する病気(動脈硬化や骨粗しょう症など)の予防にもつながる可能性があるといわれています。

HRTが女性にもたらしてくれるもの

HRTは欠乏しているエストロゲンを補うことで、からだ全体に良い効果をもたらしてくれます。

・のぼせ、ほてり、発汗などの症状を改善、性器の委縮で起こる膣炎や性交痛を改善、骨がとけだすのを抑え骨量を維持し、骨粗しょう症を防ぐ

この他にも、
・意欲や集中力の低下を回復させる
・気分の落ち込みを和らげる
・悪玉コレステロールを減らす
・善玉コレステロールを増やす
・皮膚のコラーゲンを増やし、肌の潤いを保つ

などの効果があります。

HRTを受けた方の感想

HRTの薬の種類

エストロゲン製剤

HRTにはエストロゲン製剤が使用されます。エストロゲン製剤には飲み薬と貼り薬、肌に塗るジェル剤などがあります。

経口剤

一般的な錠剤ののみ薬です。服用してから胃腸を通して吸収されます。

貼付剤

下腹部などに貼る薬です。胃腸を通らず、皮膚から直接血液の中に吸収されるので、胃腸と肝臓の弱い方に適しています。

ジェル剤

肌に塗る薬です。貼り薬同様、皮膚から直接血液の中に吸収されるので、胃腸と肝臓の弱い方に適しています。また、塗るだけで、かぶれにくく、肌の弱い方にも適しています。

黄体ホルモン製剤
子宮がある人にはエストロゲン製剤に加えて子宮体がんを予防するために黄体ホルモン製剤が使用されます。

エストロゲンと黄体ホルモンの配合剤
1製剤中に、エストロゲンと黄体ホルモンが含まれている薬です。子宮がある人にとっては、一つの薬ですむので便利です。

HRTの使用方法の種類

HRTにはいくつかの使用方法があります。

症状、子宮を摘出しているかどうか、閉経しているかどうか、閉経している場合は閉経からどのくらい経っているか、他の病気との関係など、あなたの状態にあわせた方法があります。

周期的投与法

エストロゲン製剤と一緒に、ある一定期間だけ黄体ホルモン製剤を使用する方法です。定期的に月経のような出血があり、閉経して間もない人に適しています。

持続的投与法

エストロゲン製剤と黄体ホルモン製剤、もしくはエストロゲン製剤を毎日使用する方法です。使用開始後、しばらくは不規則な出血がみられますが、時間の経過とともになくなりますので、月経のような出血が嫌な人、閉経から数年経っている人に適しています。

HRTをはじめる前のチェック

たいていの女性はHRTをはじめることができます。
しかし、からだの状態によって始められない場合がありますので、左図の項目にあてはまる人は医師に相談してみましょう。

引用元:バイエル株式会社HRT
http://www.femalelife.jp/menopause/whatshrt.html

定期的に健診を受けましょう

定期的に健診を受けましょう
HRTを続けている間は、症状の改善状態をみるためにも、定期的な検診が必要となります。
更年期は生活習慣病をはじめ、子宮体がんや卵巣がん、乳がんなどが多くなる年齢です。

HRTによって定期検診が習慣になると病気の早期発見と治療につながり、更年期以降のトータルヘルスケアという意味でも大きなメリットになります。

定期的な検診の習慣が、更年期以降のあなたを守ります。

定期的に健診を受けましょう

大豆イソフラボンの活性型「エクオール」について

大豆イソフラボンを多く含む食品

大豆イソフラボン摂取は、昔から健康にいいといわれてきております。
しかしすべての人が活性型のイソフラボン(エクオール)に代謝されるわけではありません。約半分の人は、たくさんイソフラボンを摂取してもエクオールが作れません。
最近、大豆乳酸菌を発酵させて作ったエクオール含有食品が発売されました。

エクオールは女性ホルモン(エストロゲン)に似た作用を示すことで、特に更年期における不定愁訴に効果的とされています。ホットフラッシュの改善、肩こりの改善、骨密度減少の抑制、コレステロール値の改善、血糖値の改善、目尻のシワの改善などが主な健康効果とされています。
女性のがんの第一位を占める乳がんは、年々増加傾向にありますが、乳がん患者さんで更年期における不定愁訴で悩む方も増えています。

女性の美容と健康

通常ならHRTが著効しますが、乳がん患者さんにはHRTは禁忌です。そんなときエクオールなら安全に投与できます。
これまでの研究で多くの患者さんの症状が改善されたと報告されています。
まさに女性の美容と健康を守る画期的な食品の登場といえましょう。

一般の更年期障害はもちろんのこと乳がん術後で日々のつらい症状にお悩みの方は、ぜひ一度こしゃクリニックにご相談ください。

 

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